【New!】当事者が伝える「こんなとこにもバリアフリー」買い物編 その2

 

 脳性まひの車いすユーザーが、生活する中で体験したエピソードとともに当事者目線で身近なバリアフリー情報をお伝えします。

 今回も引き続き、買い物についてのお話です。前回の記事では「車いすをこぐのに両手がふさがった状態で、どう買い物するか?」をご紹介しました。車いす用のショッピングカートがあれば自由に買い物ができてとても助かるのですが、買い物での困り事は、実はこれだけではないんです。

 

 コロナ感染拡大の影響もあって、最近は「マイ買い物かご」を使う人もいるそうですが、そうでない限り、買ったものは買い物かごからの詰替を行うスペース「サッカー台」を使って、レジ袋やマイバッグに詰め替えて持って帰りますよね。そのサッカー台、あれってどんな感じになっているか、皆さんは意識したことありますか?

 たいていのサッカー台は、天板の下に収納スペースのついたロッカーのようなものになっていませんか?皆さんはショッピングカートから買い物かごをその天板の上へと乗せかえてから、持ち帰るための袋に詰め替えをするでしょうけど、私のような車いすユーザーにとっては、そのサッカー台はとっても使いにくいものなんです。

■よく見かけるサッカー台。天板の下が収納スペースになった、ロッカータイプのもの。

 

 ちょっと想像してみてください。もし皆さんが使うデスクや食卓が、このロッカーのような収納棚だったら?イスが入るスペースのないデスクや食卓なんて、使いにくくて仕方ありませんよね。それと一緒で、私たち車いすユーザーにとって、天板の下にイスが入れられるスペースがないものは、とっても使いにくいんです。サッカー台をそのまま使おうとしても、車いすがつっかえてしまい、ものすごく前のめりにならないと台まで届きません。ですから近づこうと思ったら、台に対して平行に車いすをとめるしかないんです。

■ロッカータイプのサッカー台だと、車いすが横を向いた状態でないと台に近づけずに、詰替がしづらいんです。

 まだあります。私のように力が弱い人にとっては、買い物かごをサッカー台の上に乗せかえるのも大変なんです。買ったものが多く重すぎると、私はひとりで乗せかえられません。ですからヘルパーさんと一緒に買い物に行って、やってもらうしかありません。

 そういう困り事に対してとても助かるのが、こちらのサッカー台。天板の下に収納スペースがなく、デスクのようになっています。これだと車いすが天板の下に入り込めるため、台に対してまっすぐに近づいて詰替ができます。またショッピングカート自体も、キャスターが台の下に入り込めるため、かごをサッカー台上に乗せ替えることなく詰替ができるんです。これはとってもラクだし、車いすユーザー以外の力の弱い人にとっても、すごく優しいサッカー台ですよね。

 

■デスクタイプのサッカー台。この形だと車いすでもまっすぐ台を使えますし、カートからかごを下ろさずに詰替ができます。

■他のサッカー台上にあった説明書き(ボロボロですね笑)
デスクタイプとは違うもので、これだとかごを乗せ替える必要はないものの、車いすでは使いにくいです。

 

 ちなみに前回の記事で、車いす用ショッピングカートは私の電動車いすとはサイズが合わず、使えなかったと紹介しましたが、このデスクタイプのサッカー台は私が電動車いすに乗っていても使える高さでした。ただ、このデスクタイプのサッカー台も私が利用するお店の場合は、全てのサッカー台がこのようにになっているわけではなく、一部に限られます。なのでこの台が空いていないと、空くまで待たなければなりません。

 このサッカー台は、私のような車いすユーザー用というわけではなく、いろいろな人にとって使いやすいものだと思います。ユニバーサルデザインですよね。こういう「みんなにとって使いやすいもの」がこれからもっともっと増えたらいいな、と思います。