高い満足度とさまざまな気づき。 genteの取材記事から考える勉強会「障害者雇用に学ぶチームビルディング」を実施しました。


「gente」がこれまでに蓄積してきた取材情報は、いくつかの号を関連づけて別の角度から読み解いていくと、障害についての知識にとどまらない、さまざまな気づきや学びが見えてきます。それをまとめてパッケージにしたものが【gente に学ぶ企業・団体向け勉強会コンテンツ】です。
その勉強会のひとつ「障害者雇用に学ぶチームビルディング」は、これまでに取材してきた障害者雇用の成功事例をケーススタディとして、既存の業務や人材活用について現在の職場を省み、職場環境や生産効率の改善について考えるきっかけをつくるのに役立つコンテンツです。もちろん障害者雇用の成功事例から、障害や障害者雇用についての認識をアップデートするのにも効率の良い学びのコンテンツとなっています。
先日、以前より「gente」を定期購読してくださっているエクスポート・ジャパン株式会社様にて、「障害者雇用に学ぶチームビルディング勉強会」を実施いたしました。その実施報告と受講者アンケートの内容をご紹介します。
※なお本来は対面実施が基本の勉強会ですが、今回はエクスポート・ジャパン様のご都合により特別にオンライン実施いたしました。
【実施概要】■オンライン実施/約120 分:ケーススタディ×2、グループワーク×2
      ■参加者16 名 

【勉強会全体の満足度について】

半数以上の受講者様が満足度満点の5、回答15 名中14 名の方が満足度4以上と、実に9割以上の方が「受講してよかった」ととらえてくださっています。
勉強会を実施して普段あまり考える機会のない内容について話し合い、共有する時間が取れた事自体がよかった、と感じる受講者様が多く見受けられました。そしてもちろん内容的にも、障害や障害者雇用の成功事例に自らの環境を投影し省みるというスタイルがわかりやすかった、という感想も多くいただきました。実際の成功事例を身体障害と発達障害の2事例ご紹介しているので、それぞれの違いからより明確に勉強会のメッセージを受け止めやすかったようです。
【受講者様の声】
【評点5】冒頭の「課題や障害は人にあるのではなく、実は社会や制度の方にある」という話が印象に残っています。既存の概念や方法にとらわれ、「既存の制度に適応できない人に問題がある」と考えられがちな世の中ですが、それは実は逆であるという、本質を見なければ気づけない事実を改めて考えさせられました。
【評点4】障害の捉え方や障害の社会モデルについての説明がとてもわかりやすかったです。事例として挙げられたケーススタディが、身体的障害・発達障害という異なるケースであったので、困り事や対策も違うのが明確になり、外国籍の方や時短・パートなど様々な「違い」にまで視野が広がった点がよかったと思います。

【同僚、上司、部下の方々に勉強会の受講をおすすめしたいですか?

「今回の勉強会に参加できなかった同僚、上司、部下の方々に受講を勧めたいですか?」という質問には、75%近くの方が「ぜひ勧めたい」とお答えいただき、85%以上の方が受講する価値がある、ととらえてくださっている結果となりました。アンケート結果のコメントを拝見すると「障害の社会モデル」を通して現在の課題を考えるアプローチが新鮮でありながら、障害者雇用の成功事例としてケーススタディを2例ご紹介したことで、内容的に受け入れやすかったようです。
一方でやや厳しい評価に留まった方もいましたが、ご感想を拝見する限り、もっと障害者の活躍にフォーカスしたコンテンツや実際に障害者と対面で実施するコンテンツをご期待されていたのでしょうか。そういった内容のものもあるのですが、今回のコンテンツ「障害者雇用に学ぶチームビルディング勉強会」は内容的にフィットしなかったのかもしれません。
これまでに取材を受けてくださった取材対象者と直接対面で行う「ダイバーシティ・ミーティング」など、他のコンテンツを受講していただく機会があれば、ぜひよろしくお願いします
【受講者様の声】
【評点5】障害者雇用の事例から、障害者に限らず程度の差こそあれみんなにある「違い」を活かすことで全体としてのパフォーマンスをあげることができる、という話は誰にとっても役に立つと思いますし、既成概念や当たり前を見直す学びの時間は必要だと思います。(一部抜粋)
【評点2】ケーススタディではなく実際に障害者の方と一緒に勉強会を行った方が、考え・気持ちがよりよく伝わると思います。
当日の様子。エクスポート・ジャパン様は女性社員や外国籍社員の比率が比較的多く、働き方もリモートワークが中心など、多様性に富んだ就業環境という印象の企業様です。

【勉強会で得た学びについて

1. 障害の社会モデルについて知った/理解が深まった…80%
2. 障害者のイメージや障害理解について、ポジティブな変化があった…67%
3. 現在の業務における課題やその解決に、気づきがあった…60%
4. 仕事の同僚・上司・部下との対話や相互理解の重要さを感じられた…94%
5. 既存の仕事のあり方や、仕事の選択肢について考える必要があると感じられた…80%
6. 多様な人材の活用が、業務の効率化や改善に役立つと感じられた…67%
「gente」は障害は社会の側にあると考え、「障害」と漢字表記を用いていますが、その考えのベースとなっている「障害の社会モデル」について、あらためて明確に認識するよい機会としていただけたようです。相対的に見て多様性に富んだ就業環境であり、切迫した課題感をお持ちのようには感じられなかった今回の勉強会実施先、エクスポート・ジャパン様においても設問4、5の回答を多くいただいたのは、この「障害者雇用に学ぶチームビルディング勉強会」が、障害者雇用や多様性について関心の高い企業様にとっても充分な学びや気づきがあることを示しています。
【勉強会を通して得た学びや気づき、印象に残った内容、ご感想】
【満足度評点5】通常の業務内ではあまり立ち止まって考えないテーマであるからこそ、考える機会や事例を知るきっかけをいただき勉強になりました。自分自身の得手不得手に関しても内省してみようと思います。
【満足度評点5】良い機会でした。自身の勉強にも社員の勉強にもなりました。普段の業務とは違う話題について意見を交換し合えるとても良い機会でした。資料はわかりやすく皆理解しやすかったと思います。参加人数が多くて関心の高さが伺えました。
【満足度評点4】時間的にできることが限られてくるのは仕方ありませんが、内容的には半日ぐらいしっかりと考えたい勉強会だなと感じました。 障害者雇用の事例という具体的なケースから、自分たちの会社やチームの在り方を考える、というのはとても良い研修だと思います。(一部抜粋)
【満足度評点3】もう少し障害者の方々と何か一緒にできることがあれば、参加者にとってより勉強になると思います。
今回受講いただいた皆様に、全体的な感想や印象に残った内容についてお聞きしたところ、やはり普段はあまり考える機会のない話題について、部署や職責の枠を超えて社員同士で話し合うことの重要性などを感じられた方が多くいらっしゃったようです。約2時間の勉強会は決して短くないと思いますが、「もっと時間をかけても良かった」と言う意見があるなど、かなり勉強会自体が刺激になったように感じられました。
この勉強会は、一度実施して目的の学びを得られればそれで充分、という類のものではなく、勉強会をきっかけに人材活用や就業環境にある課題のあぶり出しなどについて、社内で継続的に話し合えるようになれば、との思いもあります。今回受講いただいた皆様にとってはまさにそういう機会となったことが伺えて、とても手応えを感じる実施となりました。
今回実施したチームビルディング勉強会のほか、「D&I 勉強会」「ダイバーシティ・ミーティング」などgente の取材情報や蓄積してきたリソースを活用したコンテンツがありますので、合わせて受講いただくことでさらに新たな視点や気づきを得て、現在の就業環境や人材活用、さらには仕事だけにとどまらずさまざまな場面において自らの価値観をアップデートするきっかけを掴めることと思います。ぜひ受講をご検討ください。